家族的布置

ユングの精神分析についての研究と実験から考察したものに、家族的布置があります。人間は必ず誕生するとき両親がいます。生まれて後、友情や愛情を得ようとする最初の試みは、両親や兄弟の関係によって最も強く布置されるのです。それは家族的布置の影響がいかに子どもに対して強いものかを証明することとなるものでした。

幼児期の環境の布置が、ノイローゼ患者の性格を形成したり、人生の運命決定にまで及ぼすほどに影響を及ぼすことを見いだしたとユングはいっています。両親の結びつきが強すぎると、子どもは幼児期の関係に留まったままなのです。ユングは、思春期の人間を幼児期環境の無意識での結合状態からどのようにして解放し、不適当なものだけを取り去るかが、教育の上で最も重要な課題であるとしています。




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