無意識の心理学

ユングはその著書〔結合の神秘1〕において、心の構造について次のように述べています。
無意識の心的な事象を取り扱う心理学は、まだ誕生して日が浅いとはいえ、心理学が突き止めたある種の事実がある。その事実の一つが「心の対立構造」で、心はこれを自然のあらゆる事象と共有している。
また、意識はふつう自分自身の背後に存在する諸々の対立を、自分のエネルギーがまさにその対立から得ているにも関わらず認めたがらないのだ。と述べています。

無意識と呼ぶのは、そのような所以であるからでしょう。無意識の定義は、「そのときに考えていないすべてのこと、無意図的に、注意を払うことなく感じ、考え、思い出し、行為するすべて、また心の中で形づくられつついつかは意識に現れるであろうすべてのこと」であり、自分の考える思考以外のところのものといえるでしょう。




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